カリマンタン島 熱帯原生林
・読売新聞 2005/4/9
まだ人が足を踏み入れていない熱帯原生林が広く分布するインドネシア・カリマンタン島のムラー山系を世界遺産へ登録申請するための基礎調査がすすんでいる。政府の協力要請を受け、二本の植物学者らも現地入りし、新種植物を発見してきた。ムラー山系は島の中央にあり、標高1500~2000メートルの山々が連なり、面積は約86万ヘクタールである。カリマンタン島が地球中で最も生物多様性の高い地域の一つといわれ、多種多様の植物が繁殖している。土壌環境はあまりよくないため、背丈の低い植物が多い。現地では「盆栽山」いうとあだ名がある。険しい地形、道路網の未整備で手つかずの原生林がのこっている。島全体で森林伐採が進行しているため、世界遺産の自然遺産へ登録することで保護しようというものである。