街に自然のクーラー
・読売新聞 2004/7/6
東京、大阪などの大都市圏で問題になっている現象の1つがヒートアイランド現象。工業化、都市化を推進することによりコンクリート、アスファルトが増え、木々の緑が減っている。様々な要因はあるが、世界の気温は20世紀に0.6度上昇した。東京、大阪の気温は2~3度上昇し熱帯夜が増えている。大阪は東京の1.3倍に当たる日数(年間47日)もの熱帯夜が続き、日本でいちばん熱い都市と言われる。その大阪の小学校の校庭1000㎡に芝生を植える試みが始まった。本来ならば木々の森を作るのが1番なのだが、土地利用を考えると、森を作るのは現実的ではない。他の幼稚園ともあわせて3000㎡に芝生を植える計画だが、都市部の面積に比較すれば微々たるもの。緑で覆う面積を10%増やせば気温は0.5~1度下がるといわれる。都市の温度を下げる目的に環境整備を絡めた苦肉の策。国はヒートアイランド大綱を出し対策に乗り出しているが、行政のみならず、NPO、ボランティアにもその機運が高まっている。