京都大学・生存圏研究所の矢野教授らが乗用車の素材に使われる樹脂に植物由来の細い繊維を混ぜ、丈夫で軽量の新素材を開発したと12日に発表した。製紙用パルプから得れる太さ15ナノメートルという細い繊維、セルロースナノファイバーを利用した。いままでは繊維を均一に混ぜることが難しかったが、それを克服し成功した。これは車などに使用される樹脂でこれまでのものと比べ、25-30%軽くなり、強度は約4倍で熱による変化も少ない。今後は平成27年度をめどに実用化に向け研究を進め、家電製品、住宅部品などへの応用も検討していくと話す。