ブラジルの漫画の巨匠で手塚氏のファンであったマウリシオ・デソウザ氏は、1984年にブラジルを訪問した手塚氏と「平和を求める冒険映画を一緒に作ろう」と約束した。デソウザ氏は89年に日本を訪れると、末期がんで入院中の手塚氏は病院を抜け出して会いにきてくれ、数時間も映画の話題で盛り上がったという。デソウザ氏は手塚 氏が亡くなったことを知り、手塚氏のキャラクターを自分の漫画「モニカと仲間たち」に取り入れ、約束を実現できないかと考えた。初めて手塚プロダクションが海外の漫画家に手塚作品のキャラクターを使用を認めたという。多くの日系人がスタッフとしてデソウザ氏のもとで働いており「手塚氏の漫画で日本語を学んだ人ばかり。手塚氏のスタイルは十分に知っている」と話し、「偉大な友人との約束を果たす大きな責任を感じる。『漫画の神様』との約束だから、真剣だ」と語る。漫画は2月末と3月末に発売され、アマゾンで森林を伐採する密輸組織と闘う内容となっている。