東日本大震災の復興の妨げとなっている震災がれき。8割以上が見処理のまま積み残されており処理は進んでいない。政府はがれきの広域処理を推進し、他県への搬出を進めているが、容易には受け入れには至らない。横浜国立大の宮脇昭名誉教授と静岡県島田市の桜井勝郎市長に見解を伺った。がれきは次の津波の備えとして、防潮林を形成するための基盤の資材として活用すべきである。過去にも土地の埋め立てにがれきを利用した例もある。横浜にある山下公園などは関東大震災のがれきで作られた。外堀通りの埋め建てに戦災のがれきが 使われた実績もある。海外に目をやればドイツのミュンヘンにあるオリンピックの丘なども戦争がれきで作られた。いまでは立派な森となっている。広域処理が必要ながれきを運送にかかるコストや労力もばかにならない。量はトラック数十万分とも云われ。安易にに搬出するのではなく、有害物質を取り除き、被災地沿岸沿いに土盛にして、高さ10~30メートルの堤を作る。そこに土地本来の入木であるタブノキなどを植えることで森の防波堤の資材として活用できる。東北沿岸部に幅100メートル、高さ20メートルの土盛を300キロにわたって作るとしたら不足ぐらいである。また、コンクリート片が木質がれきに混入したいた事も問題とならない。木質がれき内にコンクリ片があれば、樹木の根がコンクリ片を頂くことで強靭になる。また、メタンガス発生を防ぐ効果も期待できる。土盛をがれきで作り、植樹し”森の万里の長城”を気づけば鎮魂の森、学びの森となり。観光地にもなる。