ヒイラギモクセイの硬い葉をアルカリ性の薬品で軟らかくし、葉脈以外の部分を取り去り、葉脈だけにした。根から吸い上げた水や肥料を通す道管と葉で作った養分を通す師管の集まりが葉脈である。葉脈が道管の通る木部と師管の通る師部の二つの組織からできていることをわかりやすくするために染色してみた。最初に赤色の水に茎を さし、木部を赤く染め、次に全体を青い染色液につけると、木部が赤茶色に、師部が淡い青や薄い緑に染まったのである。木部とその裏の師部が離れたところは葉脈が二重にずれて見える。また、太い葉脈をたどってみると、同じような形が繰り返し存在し、葉脈が葉全体に均等に広がっており、自然の仕組みの巧妙さに驚かされる。葉を光に透かしてみても葉脈の形がよくわかる。他にもいろんな葉を観察してみるのも楽しいのではないか。