ナラ枯れという言葉をご存じだろうか。里山など美しい森を形成するナラやシイが大量に枯死する現象である。2005年には約10万立方メートルだったナラ枯れの被害材は2010年度には30万立方メートルを超えた。昨今の続く猛暑によって樹木の水分が減り、枯れに拍車がかかったものと思われる。猛暑の影響は他にも出ている。カビを媒介とする甲虫の大量発生である。そこで、甲虫の防除を目的とした実験が兵庫県とアース製薬の協同で行われている。「かしながホイホイ」と名付けられたシートが、樹木を守ってくれる。防除効果を調べた後、早ければ秋までの実用化を目指しているという。