放射性物質汚染を心配する声により、16日に行われる京都の「五山送り火」の「大文字」で岩手県陸前高田市の被災松を使う計画が中止になった。11日、大文字保存会は京都市が新たに調達した現地の松を受け入れることを決め、五山すべての送り火で被災松が燃やされることとなったのである。同日、松原公太郎理事長は記者会見を開き、「多くの方に心配と迷惑をかけ、被災者を振り回したことをお詫びしたい」と謝罪した。理事会は10日夜から11日未明まで開かれたが決定に至らず、京都五山送り火連合会の要請を受けて決定した。決定が遅れた理由は「いろんな意見を集約できず、心理的プレッシャーもあった」と松原理事長は釈明した。この日に門川大作市長も「強い意志で(大文字保存会)を説得すべきだった。風評被害を助長することにもなりかねず、お詫びします」と謝罪会見を開いた。午後3時頃、500本の被災松は同市役所に到着した。13~15日、市役所前で、放射性物質が検出されなかった松は市民や観光客らに祈りの言葉を書き込んでもらう予定である。