愛媛県西条市は2004年9月の台風で土砂崩れや河川の氾濫が発生した。西条市は、これを教訓に2006年度から「木製都市構想」を打ち出し、間伐材などの木材を防災に活用する防災対策を進めている。構想は1万ヘクタールが対象でこれまでに2330ヘクタールで間伐を実施、5万5000トンの木材を切り出した。この木材を使い、渓流22か所に「木製ダム」を建設した。一方、同市では防災のための人材育成にも力を入れている。小学6年生を対象とした「12歳の防災教育」である。年間30時間のカリキュラム。夏休みには泊り込みで「防災キャンプ」などを行っており、これまでに約5000人が参加した。この防災教育は世界的に注目され、今年度からJICA(国際協力機構)の協力でベトナム・フエ市にノウハウを提供している。