岩手県の新日本製鉄釜石製鉄所では、市内の山林に放置されていた間伐材を高炉跡の火力発電所で燃料として使用している。長さ4メートル程度の木を破砕機でチップ化、石炭に2%混ぜ合わせる。4月からの本格導入に向けて2010年10月から実証実験を始めた。これによって、石炭使用量を年間2800トン減らし、二酸化炭素を約7000トン削減できる見込みである。釜石市では市の面積の9割が森林であり、「緑のシステム創造事業」を立ち上げ、対策に乗り出した。補助金で森林組合は高性能機械を導入、新日鉄は間伐材の受け入れ施設を整え、間伐材を購入することで林業の生産コストを下げ、これによって新たな雇用も生みだすという。また、電力各社でも間伐材の利用の動きが活発である。