戦前の木造校舎を利用している建物がある事が、歴史研究家らの調査でわかった。大阪市西淀川区の「寿印刷」は、戦前に大阪電気学校として建てられた建物であった。文化財的価値もあるとみられ、専門家も、戦後65年以上経っての再発見に興味を示している。建物には、校舎の雰囲気を残す階段や教室風の部屋もあり、どことなく学校の気配を感じさせてくれる。大阪の古い建物に詳しい大阪歴史博物館の酒井一光学芸員(建築史)によると、大阪市内では愛珠幼稚園以外にほとんどみつかっていなかった。酒井学芸員は今回の発見に対して「どのような専門教育が戦前に行われていたかを考えさせる意義がある建物」と評価している。