本格的に冷え込んでき、全国の紅葉だよりが届き始めている。今年は降水量が多く、昼夜の気温差が大きいので紅葉が美しいという。京都に紅葉狩りの数ある名所のひとつである永観堂(京都市左京区)は東山の中腹にあり、緑の深い山との風情がいい。寺の案内に「もともとここは真言密教の道場として創建され、モミジ葉の輝きにも負けぬ智徳を説いた。そのため古くからモミジの永観堂として名をはせた」とあり、単なる自然美だけでなく、崇高さを感じさせる紅葉である。古今集に歌われた「岩垣紅葉」、境内の中央にある放生池を取り囲むモミジ、回廊を取り巻くモミジなど、多彩な景色が展開される。見ごろは少し先だが、今年は、発光ダイオードを増やした節電ライトで3千本ある境内のモミジをライトアップしている。