人が住んでいない山地で、土地の境界や面積を調べる地籍調査が進んでいる。大阪府森林組合は2005年度から高槻市の山間部で地籍調査に乗り出している。北部には森が広がり、同市の45パーセントが山林である。調査は説明会、現地調査、測量、面積計算という流れで進む。最も重要なのが、境界を確認し、杭を打設する現地調査であ る。山林の地籍調査が進まなかった背景には、測量がしにくい、多大な経費がかかるといった問題の他に、調査をしても登記面積が増えるだけと考える所有者にメリット が認識されなかったという事情もある。境界があいまいで手を入れない山林の放置は山の荒廃に繋がっていく。境界が不明だと林道の整備などにも支障が出る。山林を守 る関係者の危機感は強い。