木工の産地である徳島の伝統技術を継承する職人たちが集まる「江渕鏡台店」では、鏡台や仏壇を製造したり、子供用の弁当箱である「遊山箱」を復活させるなど、元禄文化の継承に努めている。最近ではマンションに合う家具調仏壇も製造している。徳島市の新町川河口付近では、江戸時代に船大工が住み着き、明治以降に木工業者がタンスや鏡台、仏壇をつくってきたのである。1937年に起業した同社の前身は「江渕木工所」で、72年に現社名となり、木地から塗装・仕上げまで一貫製造している。「顧客の要望に応えるため、職人が思いを込めて製作すます」と江渕達人社長は話している。