大阪府枚方市の家具会社から宮城県東松島の被災保育所へ、木製ベンチが贈られる企画がある。「家具を作る技術を生かした支援をしたい」とイベントを企画したのは、家具製造販売会社「ダ・ボスコ」の渡部光太郎さん。NGO国際子ども教育基金が、絨毯を販売した収益で被災地の保育所に家具や布団を送っていると知り、共同での開催を決めた。ベンチは長さ130センチ、幅35センチ、高さ30センチで一つ一つ手作りされ、10月に完成予定のプレハブの仮設園舎で使われる。ベンチの寄付を受ける野蒜(のびる)保育所の後藤誓子所長は「木のベンチは子供がまたがって遊んだり、絵を描く机として使ったりもできて便利。支援はありがたい」と感謝している。渡部さんは「震災から6カ月になるのに満足に机やイスを使えない保育所があるという現実を何とかしたかった。木のぬくもりを子供たちに届けるために、心を込めて作りたい」と意気込んでいる。