今、大東市野崎の野崎観音「慈眼寺」で墓石の代わりに樹木を墓標とする「樹木葬」が始まり、新たな供養の方法として注目されている。樹木葬とは、遺骨を土にかえす自然葬のひとつであり、平成11年に岩手県一関市の寺院で、花を付ける低木を墓標とする専用の里山墓地をつくったのがはじまりであり、全国の寺や民間霊園などで知られるようになった。これは少子化や核家族化などの影響で、墓石を代々受け継ぐこれまでの先祖供養のあり方が変わりつつあることを表している。同寺では今年5月、東大阪市内の墓石販売会社と提携して、樹木葬専用の区画の提供を始めた。墓石の代わりにヤマザクラやシャクナゲなどを共同の墓標として植栽し、周辺の30センチ四方の1区画に納骨するものである。価格は永代供養料などを含めて28万円。関西では神戸市北区の神戸聖地霊園が20年に、独身高齢者らを対象に、シンボルツリーを墓標とする永代供養の方式として提案。用意された340区画のうち、現在までに235区画が売れている。