島根県中山間地域研究センターと建設コンサルタントのワールド測量設計は、「ハンマーでたたいた音で木の健康状態を調べます」という、樹木内部の腐朽状態を判定する簡易装置を開発した。この樹木の健康診断をすることによって、街路樹などの倒木を防ぐのである。使うのは専用のハンマーと音を解析するソフトを組み込んだ携帯情報端末だけである。木の種類、幹の直径を入力し、軽く5回たたくと音の周波数が端末にグラフで表示される。分析はその場で行われ、赤黄緑の色で危険度の判定が出る。赤なら強風などで倒れる可能性大ということである。このソフトを開発に数千本の木をたたいてデータを収集したという。木が出す周波数は樹種や幹の太さでほぼ決まっており、空洞化していると、異常な波形が出る。今のところ、ヒノキ、イチョウなど12種類の木に対応しており、これからも種類を増やしていく予定である。