ツリーハウス、それにはいつもより高い視点と独特の浮遊感があり、自然の中で何かを見つける喜びと驚きがある。千葉県南房総市の山中に広がる「ガンコ山ツリーハウスヴィレッジ」では、3月20日からの3連休、ツリーハウスのある里山を舞台に親子で楽しむ自然体験教室が始まった。東京・台場の小学生たち、それに先生と保護者たちあわせて45人が参加した。森に点在する11棟のツリーハウス。電気はすべて太陽光発電で賄い、料理に使う火も薪割りから始める。保護者会まとめ役の間瀬法美さんは「普段の生活にはない『不自由さ』の中で工夫して遊んでほしかった」と話す。敷地内には自然を生かした遊具が豊富にある。施設の利用の仕方は大きく分けて2つ。樹上の家に泊まり、弓矢づくりや炭焼きピザなどを楽しむ1泊2日の「トムソーヤマスター」(親子2人で1万4500円~)と、ツリーハウス製作に挑戦する2泊3日の「隠れ家造り体験」(親子2人で3万1000円~)である。最近はツリーハウスを楽しめる場所も増え、釧路湿原から車で30分ほどの北海道白糠町にある青少年旅行村もそのひとつである。2006年に宿泊できるツリーハウスが誕生。人気を受けて08年には2棟目が完成した。今は3棟目の建設を計画中だ。利用するのは子供連れが多いが、ツリーハウスの魅力にひかれ道外からやってくる観光客が半分を占める。このほか長野県や山梨県のキャンプ場でもツリーハウスは人気で、関西でも窓から海が見えるツリーハウスが話題を集めるなど〝樹の上の楽園〟は全国でゆったり時間をかけながら増え続けている。