京都市上京区にある平安女学院の有栖館に植えられている2本のシダレザクラが、醍醐寺のシダレザクラと強い「血縁関係」があることが、住友林業と平安女学院の調査で分かった。有栖館敷地内の烏丸通側にあるこのシダレザクラは、いずれも高さ5.5メートルで、1952年に醍醐寺のサクラを移植したとの文献があったことから、科学的に確かめるため、2009年の春から夏にかけて住友林業が調べていた。調査では、シダレザクラの葉をすりつぶしてDNAを抽出し、醍醐寺境内の約20本のサクラと比較され、その結果、2本それぞれが醍醐寺の五重塔を背にした有名なサクラと苗場跡にあるサクラと強い血縁関係があり、直系であることが確かめられた。結果に対し、平安女学院の山岡理事長は「醍醐寺から移植されたことが分かって誇らしい」と述べた。なお有栖館のシダレザクラは烏丸通から見えるが、敷地内は公開されていない。