京都の女子大生らが「林業女子会@京都」を結成した。グループが高齢化や担い手不足で衰退する林業を盛り上げようというものである。森林の再生やナラ枯れの被害防止などに関心をもつ女性向けに体験会の開催やフリーペーパーの発行に乗りだし、男性中心の林業に「女子」の進出を目指している。11月中旬、京都府南丹市日吉町にある府の教育施設の森で同会が初の林業体験会を開催。口コミや各大学に配布されたチラシを見て参加した女子学生ら23人はつなぎ服や地下足袋姿で、白いヘルメットを着用して、アカマツ林へ。直系10センチ前後の低木をのこぎりで間伐した。今の代表は、京都大大学院で森林を研究する岩井有加さんは大学入学後、自然にふれあおうと林業を学ぶサークルに入った。京都・鴨川の源流域で5年間、山の手入れの手伝いをする中で、林業労働者の高齢化や後継者不足といった問題を目の当たりにした。「農業に興味を持つ若い女性が『ノギャル』と呼ばれて注目されているのだから、林業にも若い女性がいていい」とツイッターでつぶやいたところ、反響があり、京都大や京都府立大の学生らと7月に会を発足させた。会員数は現在、約30人。体験イベントのほか、今後、若い女性向けに林業のフリーペーパー も発行する。全国的に被害が広がるナラ枯れなどの問題について伝える予定である。林野庁によると、2008年度の新規林業就業者3353人のうち、女性は99人だけである。