大阪府内でも全国各地で猛威を振るっている「ナラ枯れ」が拡大している。高槻市では昨夏に続き、今月上旬にも約100本が枯れているのが見つかり、大阪府は「拡大防止に向け、被害を受けた木を早期に取り除くことが必要」とし、府民に情報提供を呼びかけている。ナラ・カシ類が集団枯死するナラ枯れは7~9月頃、害虫のカシノナガキクイムシに媒介された「ナラ菌」が木の中で繁殖し、水を吸い上げる機能を阻害することで引き起こされるという。紅葉の季節でないのに、葉が赤茶色に変色し、幹に直径1ミリほどの穴が多数開き、根元に木くずが散乱しているかどうかが、被害の有無を見極めるポイントである。大阪での被害は2008年まで報告されていなかったが、昨年9月、高槻市の民有林(約1ヘクタール)で初めて見つかり、府は被害を受けたコナラなど約100本を伐採した。さらに、府は今月上旬の調査で、隣接地などに被害が広がっているのを確認している。引き続き被害を受けた木の伐採などを進める方針である。