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新聞からの木の豆情報

照葉樹の復元

・毎日新聞 2009/5/4

林野庁九州森林管理局は、宮城県綾町にある照葉樹林のうち、特に原生林がまとまり今も原生林が残る中核部分1167ヘクタールを「森林生態系保護地域」に指定した。同様の処置としては、青森・秋田の白神山地、北海道の知床、そして世界遺産に指定されている鹿児島県の屋久島にも取られている。同森は、国内最大規模の約2000ヘクタールの規模を誇る照葉樹林である。中には樹高が35メートルにも達するイチイガシもある。綾町照葉樹林文化推進専門監の河野耕三さんは「これほどの巨木が残るところは他にない」と語る。宮崎県の調査ではタブノキ、スダジイ、イチイガシなどの国内ほぼ全ての照葉樹がそろうという。分布する植物は約850を数える。特別天然記念物のニホンカモシカの生息地域でもあり、絶滅危惧種のクマタカも生息する。照葉樹林の貴重な森だが、一部に針葉樹が目につく。空から見ると、照葉樹林を分断するようにブロッコリーのような針葉樹林が見える。戦後、政府が大規模伐採を行い、その後に高く売れるスギやヒノキを植えた為である。2005年に、NPO「てるはの森の会」、九州森林管理局、県、局、綾町、日本自然保護協会の5団体により100年後に照葉樹林一万ヘクタールの復元と保護を目指すプロジェクトも始まった。

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