滋賀県の野洲市教育委員会は、同市の市三宅東遺跡の弥生時代後期の水路跡から、丸太を半分に割って、内側をくりぬいた「割竹形木棺」の蓋とみられるものがほぼ原型で出土したことを発表した。木棺では最古のもので残存状況はよいとしている。材質は杉、長さ3.53メートル、幅45-65センチ、高さ29センチ、樹皮から約4センチ残してくりぬいている。同木棺は2-6世紀に使用され、近畿中央から広まったとされ、主に古墳時代前期の遺跡から出土するが、ほとんどが腐った状態であり、原型をとどめるものとしては、久宝寺遺跡(大阪府八尾市)の3世紀末のものが最古であった。今後は保存処理をした後、公開予定である。