3月6日、大阪・河内長野市教育委員会は、「岩湧山のカヤ場」と「金剛寺のヒノキ林」の2か所を市文化財の選定保存地域に指定した。「岩湧山のカヤ場」は、広さ約7.5ヘクタールで、地元では「キトラ」と言われ、約300年前から共有地として管理されている。ここのカヤは背丈が高く、まっすぐ柔軟性に富んでいるため、カヤブキの屋根に使われている。「金剛寺のヒノキ林」の広さは5ヘクタール、金剛寺には国重文や府文化財指定の建物が27棟あり、このヒノキ林からとれる桧皮は御影堂、五仏堂など11棟で屋根の葺き替えに使われている。全国的にカヤや桧皮は不足がちのため、今回の保存地域選定で材料の安定供給、動植物保全の効果が期待されている。