熊野古道は世界遺産に登録されて6年目となるが、観光に訪れる団体客は頭打ちとなり、個人旅行客がじわりと増加しつつある。熊野古道は4ルートあり、そのひとつ三重県伊勢市の伊勢神宮からの熊野古道伊勢路は、約170キロに17の峠がある。三重県の東紀州地域は高齢化、過疎に悩み。地元では世界遺産登録で活性化につながると期待していたが2005年の156,000人をピークに減り、2008年には149,000人となっている。熊野古道だけでは集客は望めないと、鬼ヶ城などの休憩所の整備も予定している。和歌山県立熊野古道センターでは、1年間に10回ほど10-20人で古道を歩く企画を開催している。高さ33メートル、周囲3メートルのこぶだらけの巨木バクチクノキなどがあり、今このような地域の自然・文化を体験するエコツアーが広がりをみせている。また、道の世界遺産というのは、スペインとフランスにまたがる巡礼道「サンティアゴ・デ・コンポスラテラの巡礼道」とこの熊野古道の2つしかないのである。