北海道北部の下川町では、4年前からカラマツ、トドマツの間伐材からチップ材を作り、町内の温泉を燃やすボイラーの燃料としてきている。ここは人口約3800人、面積の9割を森林が占める町である。さらに2年前から、新たな資源として町内のいたるところに生えているヤナギに着目し、職員が、チップ用材にヤナギを栽培しているスウェーデンまで視察に行き、町でも試験栽培をすることを決めた。現在545平方メートルの整備した町有地に自生するエゾノキヌヤナギ、オノエヤナギなど18品種を植えている。どうすればヤナギを早く育てるこができるかを調べ、数年後に育てる品種と生育密度を確定させ、量産態勢に移る計画である。将来的には、2800ヘクタールで ヤナギを育て、4年後とに刈り取って町庁舎などで施設の燃料に充てる考えである。そしてもうひとつのプロジェクトとして、近畿大学ともに町内に自生する野草のイタドリを加圧、加温し、固形燃料バイイオコークスにすることに取り組んでいる。町内で排出される二酸化炭素を14%削減できる計算である。