アメリカのグレートスモーキーマウンテン国立公園(テネシー、ノースカロライナ両州)は、温暖で雨が多いため、深い森は動植物の楽園になっている。キャンプ、トレッキングを楽しもうと全米から多くの観光客が来ている。今ここでアジア、欧州からの外来植物が侵入してきている。公園内で確認されただけで、380種ある。原因はさまざまで「風、動物が運ぶ」「公園周囲の住民が庭に植えた」「観光客が偶然持ち込んだ」などである。公園管理局では、クズ、ネムノキなど35種類を公園の生態系に悪影響を与える侵略的外来植物に指定している。対策チームでは駆除作業にとりかかっている。また、外来植物が多く見つかるのは道路わきなど人が入り込んだと思われる場所である。公園の面積2100平方キロで、年間80万ドルかけて駆除作業を続ける。地道なむ作業で、費用はかかるが、努力を続ければ、外来種から森を守ることは不可能なことではないと同公園の統括森林監督官は話す。