2008年10月に東京大学農学部植物医科学研究室に、植物の病気を診断してくれる「植物病院」がオープンした。基本料金は1植物1症例500円で、庭木や観葉植物などどんな草花でも診断してくれる。これまで、草花に関する相談は園芸店や樹木医が行っていたが、対象の限界や料金が高めなことが多かった。しかし、この植物病院では利用者は診察してもらいたい草花を持参し、異常の発生の部位や奇形、腐敗、生育不良などの状態について問診を受ける。治療は行われないが、枯れた原因や害中駆除の仕方、適切な肥料や農薬の管理情報を教えてもらうことができる。ウイルスや細菌などの病害だけでなく、薬害や水の与え過ぎといった”身近な病”も少なくないという。農学部の難波成任教授は気軽な来院を呼びかけている。同時にスタッフの「植物医師」と呼ばれる「植物保護士」の養成も本格化しており、将来は私たちの身近な存在になるかもしれない。