v10.0
- ID:
- 41991
- 年:
- 2018
- 月日:
- 0703
- 見出し:
- 「朝倉龍」完成 樹齢132年の流木で
- 新聞名:
- 毎日新聞
- 元URL:
- https://mainichi.jp/articles/20180704/k00/00e/040/253000c
- 写真:
- なし
- 記事
- 社会流木で「朝倉龍」を制作した九州大の知足美加子准教授=福岡市南区で[PR] 九州北部豪雨で山から流出した樹齢132年のクスノキ(直径約120センチ)を使った彫刻作品「朝倉龍(りゅう)」が完成した。九州大の知足(ともたり)美加子准教授(芸術学)が福岡県朝倉市の杉岡製材所の協力を得て制作し、豪雨発生1年となる5日、被害の大きかった同市の杷木小学校に贈る。知足准教授は「災害で抱いた自然への畏れを和らげ、水害から地域を守る象徴になれば」と願う
被害拡大の要因となった流木だが、本来の地域資源を生かして子供たちを励まそうと作品制作を企画。クスノキは豪雨時に流れ下った影響で年輪に沿って「目割れ」が生じやすく作業には困難も伴ったが、チェーンソーで大まかな形を切り出した後、ノミでうろこや竜の表情を彫り出し、約半年かけて完成させた。作品は縦横それぞれ105センチ、幅55センチ
杷木小は、松末、久喜宮、志波、杷木の4校を統廃合して今春新設された。杷木小によると、全児童のうち約1割が、みなし仮設や自宅外から通う。知足准教授は「災害に加えて母校がなくなり、喪失感を抱えた子供もいるのではないか。災害につながった自然へ畏れではなく愛着を持てるよう、アートで力になりたい」と話した
..