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- ID:
- 41992
- 年:
- 2018
- 月日:
- 0703
- 見出し:
- 戸隠神社奥社参道の杉並木 生育状況に問題 初の掘削調査
- 新聞名:
- 信濃毎日新聞
- 元URL:
- http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20180704/KT180702FTI090031000.php
- 写真:
- 【写真】
- 記事
- 戸隠神社奥社参道の杉の根の状態を調べる造園業者ら。根が一部腐っていることなどが分かった戸隠神社奥社参道の杉の根の状態を調べる造園業者ら。根が一部腐っていることなどが分かった 長野市の戸隠神社奥社参道にある杉並木(県天然記念物)の少なくとも一部の根が伸びず、腐るなど生育状況に問題が出ていることが3日、同神社による初めての掘削調査で分かった。観光客の増加で参道の土が踏み固められ、杉の根に影響して樹勢の衰えにつながる―との懸念を裏付けた形。地元有志約30人でつくる「戸隠奥社の杜(もり)と杉並木を守る会」などは、結果を基に杉並木の保存活用計画作りを進める考えだ
調査は、委託を受けた市内の造園業者や樹木医らが2日から実施。参道の随神門から約500メートル続く杉並木のうち、中間点付近にある杉の参道側の根元を掘って調べた。その結果、根があまり伸びておらず、伸びた根も腐ったり、水分や養分不足で育ちが悪かったりしていることが分かった
調査した樹木医の山本裕美さん=山ノ内町=は「根は四方八方にもっと広がるはずが、土が硬く、伸びていない」と分析。樹木医の篠原光義さん(31)=長野市=も「太い根が皮がむけて腐っている。健全な環境でなく、このままでは枯死してしまう」と対策の必要を指摘した
6日まで続く調査は、費用約230万円のうち県と市から半額の補助を受けて実施。期間中、随神門近くの杉についても参道側と反対側の2カ所で根の状況を調べる。杉並木の保存活用計画作りに向け、9月には参道を含む一帯の森林の測量もする予定だ
守る会事務局の林部直樹さん(49)は「根の調査は、8年前の会発足当初から考えていたことで、ようやく実現した。結果を計画に反映していきたい」と話していた
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