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- ID:
-
41453
- 年:
- 2018
- 月日:
- 0509
- 見出し:
- 点滴で生き延びる樹齢700歳の巨木、ベンガルボダイジュ(インド)
- 新聞名:
- BIGLOBEニュース
- 元URL:
- https://news.biglobe.ne.jp/animal/0509/kpa_180509_2616862508.html
- 写真:
- なし
- 記事
- 5_e6 インド・テランガーナ州マフブーブナガル地区にある樹齢700年のベンガルボダイジュ(沖縄ではガジュマル)が、点滴を受けながら生きている。今のところ、生き残りの為にはこれ以上の方法はないようだ
ベンガルボダイジュの巨木は、シロアリと樹齢のせいで瀕死の状態だった。観光客による被害もある。そこで地元の人たちが、木を救うために立ち上がり、枝から点滴を挿入した。これが効いて、木は息を吹き返している
700-year-old banyan tree gets saline treatment【大きなのっぽすぎる巨大な木】 枝が複雑に絡まることからPialamarriという名でも知られるこの古木は、東西123メートル、南北124メートルに枝を伸ばした巨大な木で、木の樹冠は385メートルにもなるという
この木が枝を広げている広さは1.6ヘクタール近くにもなる。木の下にある小さな祠は、1200年前のものと言われているが、木自体の本当の樹齢ははっきりわからない。なのでメディアによっては樹齢800年とも伝えられている
00image credit:ANI【観光客とシロアリ、老齢によるダメージ】 この桁外れの木のパワーをひと目拝もうと年間1万2000人近くの観光客が訪れるが、それが木に多大な負担をかけている
10年近く前に、この木が観光スポットになったとき、州政府は枝を切り落として、観光客用にコンクリートで座る場所を作った
人々は葉をむしったり、枝に登ったり、樹皮に自分たちの名前を刻んだりして木を傷つけ、公園の整備や近くのダム建設も木に悪影響を与えた
現在、木の大きな枝は天に向かうのではなく、地面に向かって折れ曲がっている。これがシロアリや菌がはびこる原因になった
だが、この木を蝕む問題はシロアリの侵入だけでない。その朽ちかけた老体も悲鳴をあげている
000image credit:timesofindia【点滴作戦大成功】 最初、シロアリ駆除剤のクロルピリホスを幹に注入したが、効果はなかった。そこで、木の腐敗を防ぐために、クロルピリホスを入れた生理食塩水のボトル数百個を枝に刺し込んだ。これが効いた
テランガナ生物多様性委員会の研究者、G・サイルは言う。「この木がある場所は予備林の中にあるため、生物多様性遺産としては認定できないが、森林局はこの偉大な木を守るべき遺産として認め、保護するだろう」3_e9image credit:youtube 現在、この木の付近は観光客立ち入り禁止になっている。観光客に再び開放するかどうかは考慮中で、今は人々は囲いの外の遠くから、点滴だらけの現在の木の痛々しい姿を見なくてはならない
今のところ、このベンガルボダイジュの巨木は、点滴の一滴一滴を受けながら大切にされ、昔の栄光を完全に取り戻そうとしている
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