v10.0
- ID:
- 25304
- 年:
- 2012
- 月日:
- 0919
- 見出し:
- にちほシンクタンクと日本電気保安協会
- 新聞名:
- 産経新聞
- 元URL:
- http://www.sankeibiz.jp/business/news/120919/bsl1209190500004-n1.htm
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 電力ピーク平準化で料金削減
節電に有効な電気の賢い使い方を支援する「ピークスライド節電サポート」。にちほシンクタンク(大阪市中央区)と日本電気保安協会(大阪市港区)が共同で提供しているサービスだ。電力需要を分散し需要のピークを引き下げることで電気代節約にも効果があるとして、今夏、関西圏企業の節電対策に大
きく役立っている。
ピークスライドとは、仕事のやり方を変えることで電気使用時間帯をスライド(平準化)すること。電気を最も使うピーク時間帯の電力使用を強制的にカットするピークカットと違い、生産や営業面に影響を与えずに節電に寄与する。
にちほシンクタンクと日本電気保安協会は、サービスを希望する企業に対し、測定器を設置して電力値が飛び抜けて大きい日時・電力値を計測、そのデータをもとにピークスライドプランを検討する。
ピークスライドの診断・計測は無料で提供されるので、計測結果をもとに仕事の仕方を工夫し電力ピークをスライドすれば、お金をかけず節電と電気代削減ができる。
にちほシンクタンクの川瀬豊社長は「電気は業種や顧客ごとに使われ方が違う。ピークを把握する『見える化』ができる商品は数多く発売されているが、設備の使用をスライドしてピークを平準化することに意味がある」と強調する。
また、高圧受電の場合、毎月の電気基本料金は年間を通じて電力使用が最も高くなった30分の記録(最大電力)をもとに算出され、たった一度の電力ピークが向こう1年間の基本料金を決めてしまうため、「ピークの“山”を低くすれば電気料金の削減にもつながる」(川瀬社長)。
現在、関西圏企業で約1万5000社が契約を結び、電気の安全と同サービス利用により節電と電気料金の削減に効果をあげている。
実際、同サービスを導入した産廃リサイクル業のマツケン(大阪府茨木市)は、年間の電気基本料金12%削減に成功した。廃木材を木材チップに加工している同社は、調査の結果、破砕機の稼働が午後3時頃に集中し、しかもこの時間帯は硬い材質の廃木材が多く、モーターに大きな負荷がかかること
も電気使用量を押し上げる要因となっていた。このため、廃木材を運搬するベルトコンベヤーを制御することなどで、ピークスライドを実施、電気料金の削減を実現した。同社は新設備の導入に伴い、工場の保守・点検をそれまでの保守業者から同協会に変更、それを機にピークスライドを実施した
..