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- ID:
- 25281
- 年:
- 2012
- 月日:
- 0914
- 見出し:
- 輝集人:樹木医・浦嶋清さん
- 新聞名:
- 毎日新聞
- 元URL:
- http://mainichi.jp/area/wakayama/news/20120913ddlk30070437000c.html
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
- 自然と人間の共生願う−−浦嶋清さん(76)
「子どものころ遊んだ山の木が次々に姿を消すのを見て『人にも動物にも医者がいるのにどうして樹木の医者はいないのか』と思った」と約30年前を振り返る。
「雑誌で『樹木の医者は将来有望』という記事を読み、筆者の名古屋大の先生に押しかけ弟子入りして基礎知識を学んだ」という。県林業試験場でも教えを請い、応急処置用の点滴器具も入手。木の“血管”(導管)を見つけるのは難しく、毎日山に入って雑木を相手に導管を探す訓練をしたという。
そんな時、高野口町(現橋本市)にある神社のご神木のナギが6月だというのに落葉し始めた。1週間連続して植物活力素を樹幹注入したところ落葉が止まり、その2週間後には葉が青々と元気を取り戻した。「自分でも信じられず、思わず心の中でVサインをした」。91年に林野庁の国庫補助事業として名
木・古木の「緑の文化財」から身近な木までを保護する専門技術者である樹木医制度が発足。このご神木を救った体験を論文に書き2回の挑戦で合格、全国で166人目の認定樹木医になった。56歳だった。
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