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- ID:
- 24291
- 年:
- 2012
- 月日:
- 0515
- 見出し:
- 気仙沼のNPOを支援 民間ファンド、水産の起業促進
- 新聞名:
- 47News
- 元URL:
- http://www.47news.jp/47topics/e/229266.php
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
- 東京電力福島第1原発事故では、森林にも放射性物質が飛散したようですが、取り除くための除染作業が進んでいるのか気になります。
Q 汚染はどれくらいの範囲に広がっているのでしょうか。
A 林野庁は、昨年9~10月に福島県の森林を調査しています。原発から80キロ圏内にある森林の多くで、住宅地などで除染を進める目安となっている1時間当たりの放射線量0・23マイクロシーベルト以上になっていたといいます。
Q 林野庁は、どんな除染方法があると説明しているのですか。
A 住宅地などとの境目から20メートル程度奥までの森林の落ち葉や枯れ枝を片付け、放射線量が多ければさらに住宅近隣の木を伐採するという方法を示しています。人が立ち寄る回数の多い森林内のキノコ栽培場などでは、周囲の森林の一定割合を伐採する 間伐を勧めています。
Q 除染は進むのでしょうか。
A 除染に伴って大量に廃棄物が出るため、簡単ではありません。落ち葉などを除去すれば1ヘクタール当たり30トン以上、木を根元から伐採すれば同700~800トンにもなり、置き場所の確保が大変です。落ち葉などを取り除くと土壌の流出も起こりやすくなるため、土のうを置くなどの対策も必要になりま
す。
Q 人が立ち入らないような森林はそのままになるのでしょうか。
A 面積が広大すぎて手当てが難しいのが正直なところです。森林内の放射性セシウムは樹木の葉や枝に付着したものが雨で流されたり、落ち葉から徐々に土壌に移ったりします。その一部は草木の根っこから吸収され、落ち葉となって土に返るなどして森林内部で循環していくことになります。
Q 放射性物質が雨で流れ出る恐れは。
A 現時点では、森林を水源とした河川の水からは、放射性セシウムは検出されていません。セシウムは、土壌と非常に強く結び付く性質があります。雨や雪解け水は地面に浸透してから川に流れ込むことが多いため、土壌がフィルターの役割を果たしていると考えられます。
Q 森林の外に出てくる心配はないのですね。
A 放射性セシウムを含む落ち葉などが大雨で流れ出ることはありえます。水に溶けて水田に入り込む心配も残るため、専門家は水田の取水口にセシウムを吸着しやすいコメのもみ殻をあてがうなどの予防策をアドバイスしています。また、人工林には木々が密集して薄暗く、下草が弱っている所があります。
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