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- ID:
- 24142
- 年:
- 2012
- 月日:
- 0425
- 見出し:
- 三重大の舩岡教授、リグニン用い開発 徳島で来月から生産
- 新聞名:
- 毎日新聞
- 元URL:
- http://mainichi.jp/area/mie/news/20120424ddlk24040054000c.html
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
- 重大大学院生物資源研究科の舩岡(ふなおか)正光教授(61)=資源環境化学=グループは、徳島県那賀町に建設中のプラントで、植物を構成する主要成分でフェノール性化合物の「リグニン」を用いた新素材の開発、生産を5月から開始すると発表した。【永野航太】
リグニンは、木質素とも呼ばれる物質で、木材20+件の質量の30%を占める。繊維を結びつけ、樹木を堅い状態に保つ働きがあるが、分離が困難だった。舩岡教授は88年、独自のシステムで、リグニンに絡みついたセルロースを解き、利用可能な状態にした「リグノフェノール」の抽出に成功。量産化や応
用事業の開拓に取り組んできた。
リグノフェノールは硬化プラスチックや給水ポリマー、医薬品への応用が可能だ。さらに、生産過程で出る糖はエタノールになるため、石油代替資源として注目されている。
11年に着工した那賀町のプラントでは5月から、リグニン系素材の本格的な実用化を目指す。リグノフェノール生産を核とした企業連合体を組織し、木材20+件の供給や製品への応用を進める。現時点では石油系素材に比べ割高だが、高機能製品の開発を進めながら、コストダウンを目指す。
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