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- ID:
- 24058
- 年:
- 2012
- 月日:
- 0417
- 見出し:
- 檜皮確保へヒノキ造林/出雲大社
- 新聞名:
- 朝日新聞
- 元URL:
- http://mytown.asahi.com/shimane/news.php?k_id=33000001204160005
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 出雲大社(出雲市大社町)は将来の本殿大屋根の葺(ふ)き替(か)えに使う檜皮(ひ・わだ)を確保するため、ヒノキの造林を始めた。14日には広島県三次市の山林で氏子らが苗木を植えた。
現在進めている60年に一度の本殿大修理「平成の大遷宮」では本殿大屋根の葺き替えに64万枚、47トンもの檜皮が使用された。檜皮はヒノキの樹皮で、油分が多く繊維が強いため腐食に強い。今回は岡山、兵庫、奈良、京都など広範囲から調達したが、山林の荒廃などで年々確保が難しくなっている
。
出雲大社では、三次市出身の信者から山林約4ヘクタールの寄進を受けたのを機に造林に取り組むことにした。この日は大社町内の氏子ら80人が、バス2台で植林地を訪問。斜面でクワを振るい、50センチほどのヒノキの苗木を植えていった。父親と妹の3人で参加した大社小6年の平岡紀彦(かず・ひこ
)君(11)は「穴を掘るのは大変だけど、1本でも多く植えて立派な木に育てたい」と汗を流していた。
今回、3600本の苗を植えたのを始まりに9390本を植える計画。檜皮が採取可能になる100年後までに、間伐などを経て600本から900本の林に育て、120年先の次の次の大遷宮での活用を目指す。
しかし、この林から採取できる檜皮の量は3トンから4トンで、必要量の1割にも満たない。出雲大社では今後も造林地を増やすと同時に、事業を通じて檜皮確保の重要性を広く訴えていきたいとしている。
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