v10.0
- ID:
-
23153
- 年:
- 2012
- 月日:
- 0112
- 見出し:
- 秋野不矩さんの創作意欲を継承 きょうから浜松で地元高校生がアート交流展
- 新聞名:
- 中日新聞
- 元URL:
- http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20120111/CK2012011102000136.html
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 100号大作「野を帰る」復元作品も
作品の飾り付けをする天竜林業高関係者ら=浜松市天竜区の秋野不矩美術館で
地元高校生らの美術作品を紹介する「地域アート交流展~めざせ創作の輪~」が11日から、浜松市天竜区二俣町の秋野不矩美術館2階市民ギャラリーで始まる。10日は教諭や生徒らが作品の飾り付けを行った。22日まで、入場無料。 (間渕文隆)
天竜地区の二俣と天竜林業両校生徒らの学習成果発表を通して地域文化の交流を図ろうと、美術館と両校が協力して初めての展示会を企画した。
二俣高は美術部生徒が2010年末に完成させた、大先輩の日本画家秋野不矩さん(1908~2001年)が描いた「野を帰る」の復元模写画をはじめ、その下絵と完成までの制作過程を紹介した写真などを展示する。
二俣高美術部生徒が制作した復元模写画「野を帰る」=浜松市天竜区の秋野不矩美術館で
「野を帰る」は秋野さんが1930年に描いた100号の大作。日本画壇への登竜門とされるその年秋の帝展に初入選を果たした記念すべき作品で、母校に寄贈されたが1965年の学校火災で焼失した。
同校では秋野さんの生誕100年を機に復元することになり、残されていた作品のモノクロ写真1枚を手がかりに08年秋から美術部員と同窓生が復元作業に取り組んで10年末に完成させた。秋野さんが当時住んでいた京都市で見た「在日朝鮮人の女性が赤ん坊をおんぶして麦畑を歩いて帰る姿」(秋野
さん)が描かれている。
天竜林業高は、生徒が鉄を材料に制作した「更竜男(サラリューマン)」(2010年の第20回富嶽ビエンナーレ展凖大賞)、「塩の道伝説」(2005年度県高校総合文化祭美術工芸部門最優秀賞)などの彫刻、生徒と指導教諭が木をキャンバスに合成樹脂(水性ペンキ)で描いた風景画など、合わせて45
点を並べている。
開場は午前9時半から午後5時(最終日午後4時)、16日休館。問い合わせは秋野不矩美術館=電053(922)0315=へ。
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