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- ID:
- 23159
- 年:
- 2012
- 月日:
- 0113
- 見出し:
- 洪水被害抑制へ保護林 金沢のNPO、中国で
- 新聞名:
- 北國新聞
- 元URL:
- http://www.hokkoku.co.jp/subpage/HT20120113401.htm
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
- 中国大陸を流れる長江や淮河(わいが)などの氾濫により深刻化している農地や家屋の 浸水被害を最小限に抑えるため、金沢市のNPO法人「世界の砂漠を緑で包む会」は今年 3月から、湖北省や安徽(あんき)省で保護林造成に取り組む。ポプラやユーカリなど計
約6万7千本を3~5年計画で植樹し、洪水に強い土壌づくりや緑化を進め、住民の安全 ・安心確保や環境保全に努める。
植樹場所は長江中流域の湖北省通城県と淮河中流域の安徽省太和県。通城県では大雨に よる河川の氾濫で農地が流失、地面下の岩石が地表に現れる「石漠化」などが顕著となっ ている。太和県では氾濫被害に加え、伐採などによる森林減少も深刻化している。昨年6
~7月に両省で起きた洪水による死者は合計で数十人に上るという。
計画では、長江支流と淮河支流にユーカリやポプラなどの苗木を植えて森林を造成。保 水機能を持たせ河川が氾濫しても土壌が流されにくいようにする。
通城県では約25ヘクタールに4万5千本を、太和県では約24ヘクタールに2万24 00本を植樹する。2000(平成12)年に死去した小渕恵三元首相が1999年に訪 中した際に提唱し、設立された日中緑化交流基金を使い、中国の林業局と現地作業員を技 術指導しながら行う。
同NPOは2006年から同基金を利用し、中国で緑化に努めてきた。両県のほか、内 モンゴル自治区阿(ア)拉(ラ)善盟(シャンメイ)の砂漠地帯でも植樹を行う予定で、 大沢俊夫会長は「現地の人々の暮らしを守るため、我々が少しでも役立てればうれしい」 と話した。
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