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- ID:
- 23144
- 年:
- 2012
- 月日:
- 0112
- 見出し:
- 天竜橋:明治初期から昭和初期まで交通の要衝、姿現す
- 新聞名:
- 毎日新聞
- 元URL:
- http://mainichi.jp/area/shizuoka/news/20120111ddlk22040250000c.html
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
- 磐田市豊田西之島の天竜川河川敷で、1878(明治11)年に完成し昭和初期まで交通の動脈として使用された木製橋「天竜橋」の橋脚土台部分が見つかった。昨年9月の台風で砂利が削られ露出したとみられる。同市教委文化財課は「遠州の交通史や近代土木を考える上で重要な発見」と話している。
【沢田均】
天竜橋は、旧国道1号の天竜川橋が1933(昭和8)年、上流に完成するまで磐田と浜松を結ぶ重要な役割を果たした。幅4・2メートル、長さ1163メートル。有料だったが自動車も渡ることができた。天竜川橋完成後しばらくして取り壊された。
橋脚が見つかったのは天竜川橋の南約300メートルの河川敷。昨年11月に近くの住民が気付いた。近くをしばしば散歩する住民もこれまで見たことがないと話しているという。市は9月の台風15号による出水で河原の砂利が大量に削られ、地中に埋もれていた土台が露出した可能性が大きいと見ている。
土台部分は東西3・2メートル、南北4・1メートルが板柵で囲われ、その内側に橋脚と見られる直径50センチの杭2本が地面から顔を出している。周辺には水流から橋脚を守るためのものと思われる直径20~30センチの杭28本も見つかった。市によると、主要幹線道路にかけられた木製橋の基礎部分
が見つかるのは珍しいという。
天竜橋に関する詳しい資料は市にもほとんどないが、今回見つかった土台を保存するかどうかは決まっていない。
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