富士経済、国内ガーデニング|2011年 |樹木、木、植物などのネット新聞情報 |木の情報発信基地

ID:

49793

年度

2011

月日:

0222

見出し:

富士経済、国内ガーデニング市場の調査結果を発表

新聞・サイト名:

日本経済新聞

元URL:

http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=274191&lindID=4

写真・動画など:

なし

記事内容

花のガーデニングブームは去り、家庭菜園に人気国内ガーデニング市場の調査を実施１１年予測２，３１１億円　０７年～１１年予測の伸長率は１００．７％と微増　総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済（東京都中央区日本橋小伝馬町　社長　阿部　界０３－３６６４－５８１１）は、ライフスタイルの変化に伴い活発化しているガーデニング市場を調査した。その結果を報告書「２０１１年　ガーデニング関連市場マーケティング総覧」にまとめた。
　この調査では、市場を「プランツ関連」「ガーデニング資材」「ガーデニング用品・機器」「ガーデンエクステリア」の４分野から捉え、現状と将来動向をまとめた。また関連市場として「市民農園」と「緑化ビジネス」のサービス分野の動向も取り上げた。
　近年、ストレスの増加やコミュニケーションの希薄化などの人間関係面や、地球温暖化などの環境面など様々な問題が提起されている中で、ストレス解消の"癒し"効果や近隣住民とのコミュニケーションの場、緑のカーテンによる電力消費量削減などの観点からガーデニングに注目が集まっている。特に、生活者の食の安全性に対するニーズが高まっており、さらに食育への取り組みも活発化して、家庭菜園が注目を集め、野菜関連製品の需要が拡大している。また日頃の運動不足解消の一手段として野菜や花などの栽培や庭木の手入れが効果的とされて、定年後にガーデニングを趣味として始める人が増加し、市場の拡大が期待される。
＜調査結果の概要＞　＊参考資料は添付の関連資料を参照　２０００年頃のガーデニングブームピーク時と比べると、花き需要の低迷や安価な輸入品の増加などを受け、ガーデニング関連市場は成長力を欠き、０７年から１１年の市場はほぼ横ばいと予測する。しかし近年、退職後の余暇を楽しむ団塊世代ユーザーや、食の安全意識の高いファミリーユーザー、集合住宅でもベランダ菜園を楽しむユーザーなど、幅広い層を中心に家庭菜園が注目を集めており、ガーデニング未経験者の参加も活発化している。ガーデニング関連市場が伸び悩み、従来製品の販売は落ち込む一方で、ターゲットや用途が明確なもの、ライフスタイルの変化や消費者ニーズの変化に対応したものは販売を伸ばしており、参入各社は野菜向け製品やビギナー向け製品など的を絞った製品戦略を展開している。
●用品・機器（栽培用品・機器、スコップ、園芸バサミ、園芸用ネット・支柱、芝刈機、小型耕運機など）　０９年　　５４６億円　　１１年予測　　５６１億円（０７年よりの伸長率１０５．５％）　０９年は、前年比２．８％増の５４６億円、０７年～１１年予測の伸長率は１０５．５％と、ガーデニング関連市場の中では高成長する。使い勝手のよさなど消費者のニーズを捉えた製品は高成長しており、品目ごとに明暗が分かれている。スコップ、園芸バサミ、園芸用ネットなどの小物類はホームセンターや１００円均一ショップなどの安価な輸入品の増加により、価格が下落している。
　散水用品、芝刈機、小型耕運機は市場拡大が見込まれており、０７年～１１年予測の伸長率はそれぞれ１０７．７％、１０６．５％、１３５．４％である。散水用品は、コンパクトタイプのホースリール需要が拡大し、芝刈機は家庭での芝生需要により増加している。小型耕運機は家庭菜園ユーザーの需要拡大により、０９年は前年比二桁増となっている。
●資材（用土、土壌改良材、肥料、除草剤、殺虫・殺菌剤、除草剤、犬・猫忌避剤など）　０９年　　６３８億円　　１１年予測　　６２９億円（０７年よりの伸長率１００．３％）　０９年は、前年比０．９％増の６３８億円、０７年～１１年予測の伸長率は１００．３％となる。家庭菜園ブームにより野菜関連製品の需要が増加しており、参入各社の注力度も高い。野菜を前面に押し出したパッケージや製品名称、野菜の種類ごとの専用肥料などでユーザーに訴求する製品を展開している。ビギナーやプランター栽培ユーザー向けの製品が増加している。小容量の用土や肥料、簡単に散布できる殺虫・殺菌剤や除草剤など手軽で使いやすい製品が増えている。
　土壌改良材が０７年～１１年の伸長率１３２．７％の高成長と予測する。使用済み用土の再利用により廃棄の手間を省けることが集合住宅ユーザーや環境意識の高いユーザーに評価されている。
●プランツ関連（種子、花苗、野菜苗、球根など）　０９年　　６９８億円　　１１年予測　　６６７億円（０７年よりの伸長率９４．９％）　０９年は６９８億円でほぼ前年並みではあったが、０７年～１１年予測の伸長率は９４．９％に縮小する。野菜の需要が家庭菜園人気による園芸人口の増加で伸びている。特に手軽に栽培を始められる野菜苗が好調で、０９年市場では前年比１６．０％増の１５２億円に高成長している。実用性の高い家庭菜園はさらに普及すると見られる。参入各社はブランド苗や品種のラインナップを充実している。一方で２０００年頃までのガーデニングブームが収束して花の需要が落ち込み、花市場は縮小している。
●ガーデンエクステリア（ガーデンデコレーション、ガーデンルーム／ファーニチャー、木材保護塗料など）　０９年　　４２９億円　　１１年予測　　４６７億円（０７年よりの伸長率１０４．７％）　０９年のウッドデッキが１４５億円、０７年～１１年予測の伸長率１１４．３％、木材保護塗料が同４１億円、１２１．１％など拡大する品目がある。ただし１１年の全体市場予測では、世界的不況の影響を受け０７年からの伸び４．７％の４６７億円と予測される。
＜販売チャネルの動向＞　０９年の調査対象分野全体ではホームセンターシェアが６０％強を占め、資材分野では８０％を占める。
　通販比率は４％と僅かであるが、インターネットの使用頻度の高い３０代ユーザーを中心に利用が拡大しており、この層がガーデニングの主要ユーザーとなる１０年後以降にインターネット通販の本格的拡大が期待される。
　野菜苗市場では、販売ルートや営業ノウハウなどがなくても参入しやすい点でホームセンターの構成比が高くなる一方、園芸店やフラワーショップは店舗数の減少傾向が続いている。
　ガーデニング用品・機器分野では、農協、金物店、農機具店などが市場の３０％弱を占めている。スコップやハサミなどの金物類は、金物店での販売が５年前頃から減少の一途を辿っており、現在はホームセンターでの販売比率が６０～７０％にまで増加している。
　ウッドデッキやガーデンフェンスなどガーデンデコレーション市場、及びガーデンルームやガーデンテーブルなどからなるガーデンルーム／ファニチャー市場は、住宅設備系の販売ルート、特に大手メーカーが有するエクステリア系ルートが大きなウェイトを占める。
＜注目される個別の市場＞ ●野菜苗　　０９年　　１５２億円　　１１年予測　　１７７億円（０７年よりの伸長率１６０．９％）　相次ぐ食品の産地偽装や薬物混入事件などを受け「食の安全」への関心が高まっており、ファミリー層などを中心に家庭菜園で安全な野菜を自給自足したいとのニーズが増加している。家庭菜園では種子よりも手軽に栽培できる野菜苗が利用されることが多く、野菜苗市場は高成長を続けている。特に近年は団塊世代の退職者が余暇に趣味として楽しむケースも増加しており、家庭菜園人口増加の牽引役となっている。家庭菜園需要の継続によって、野菜苗市場は今後も成長し続ける見通しである。
●除草剤　　０９年　　５９億円　　１１年予測　　６３億円（０７年よりの伸長率１１２．５％）　除草剤市場は、安定した需要が見込める市場である。近年、地球温暖化などの影響で気温が上昇傾向にあり、雑草が生えやすいことから、需要は増加している。
　０９年は従来のユーザーに加えて参入各社が粒剤、液剤ともに撒くだけで除草ができる手軽なタイプの製品を拡充して新規ユーザーが増加したと見られ、前年比３．５％増の５９億円となった。１０年市場は夏の酷暑により除草剤の需要が拡大したと見られ、液剤タイプ、粒剤タイプともに前年以上の成長が見込まれる。
　家庭菜園の需要は、畑など農耕地で使用できる液剤タイプが伸びると見られる。
●小型耕運機　０９年　　１４９億円　　１１年予測　　１７６億円（０７年よりの伸長率１３５．４％）　６馬力以下の小型で、車軸式、フロントロータリー式、リアロータリー式の３種類を対象とする。エンジン式に加え、家庭用カセットガス燃料を使用したガス式や充電式も含む。
　近年、農家向けの耕運機が微減、家庭菜園向け耕運機は増加している。「食の安全」への関心の高まりや定年後に家庭菜園を楽しむ団塊世代ユーザーの増加などが背景にあり、市場は拡大している。０９年はガス式や充電式などの新製品投入により、高い伸びを示した。これらの製品は、燃料の手軽さ、使いやすさ、親しみやすさ、安全性などから一般家庭ユーザーの支持を集めて拡大している。農機具メーカーも、一般家庭向け製品の投入や販促活動を展開してユーザーの取り込みを図っており、今後さらに拡大が期待できる。
●ガーデンデコレーション（ウッドデッキ、ガーデン用フェンス／ラティス、トレリス）　０９年　　２７９億円　　１１年予測　　３０１億円（０７年よりの伸長率１０５．１％）　不況の影響を受け、市場全体では０８年は前年比微増にとどまり、０９年は同４％弱の落ち込みを示しているが、ウッドデッキ市場は０９年も微減に留まり、１０年は同６％強の伸びが見込まれる。
　ウッドデッキの市場が最も大きくガーデンデコレーション市場の半分以上を占め、かつフェンスなど他の品目よりも伸びが高くなっている。ウッドデッキ市場は住宅の新築やリフォームに伴う住設系市場と、ＤＩＹを含むホームセンター系市場とに二分されており、メーカーシェアも前者が主体の大手メーカーと、後者主体の中小メーカーとでほぼ二分されている。前者は限られた数社で構成され、後者は多数のメーカーが参入しているため、シェア上位は前者のメーカーによって占められている。
以上＜調査対象＞　Ａ．プランツ関連　　種子、球根、花苗、野菜苗、芝・地被植物類　Ｂ．ガーデニング資材　　用土、土壌改良材、肥料、活力剤、殺虫・殺菌剤、除草剤、犬・猫用忌避剤　Ｃ．ガーデニング用品・機器　　栽培容器、スコップ、園芸バサミ、園芸用支柱、園芸用ネット、散水用品、噴霧器、芝刈機、小型耕運機　Ｄ．ガーデンエクステリア　　ガーデンデコレーション、ガーデンルーム／ファニチャー、木材保護塗料　Ｅ．サービス分野　　市民農園、緑化ビジネス＜調査方法＞　富士経済専門調査員による対象企業への直接面接取材を基本に、電話取材、公的データ・公表資料等文献調査により補完＜調査期間＞　２０１０年　９月～１２月

資料タイトル：「２０１１年　ガーデニング関連市場マーケティング総覧」体　　　　裁　：Ａ４判　２０８頁価　　　　格　：９７，０００円（税込み１０１，８５０円）　　　　　　　　　ＣＤ－ＲＯＭ付価格：１１７，０００円（税込み１２２，８５０円）調査・編集　：富士経済　大阪マーケティング本部　　　　　　　　　　ＴＥＬ：０６－６２２８－２０２０　（代）　ＦＡＸ：０６－６２２８－２０３０発　行　所　：株式会社　富士経済　　　　　　　　　〒１０３－０００１東京都中央区日本橋小伝馬町２－５　Ｆ・Ｋビル　　　　　　　　　ＴＥＬ０３－３６６４－５８１１（代）　ＦＡＸ　０３－３６６１－０１６５　　　　　　　　　ｅ－ｍａｉｌ：　info@fuji-keizai.co.jp 　　　　　　　　　この情報はホームページでもご覧いただけます。
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