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- ID:
- 51765
- 年度
- 2011
- 月日:
- 1004
- 見出し:
- GALLUP イースト・ショールーム これぞアメリカンな異空間
- 新聞・サイト名:
- 産経新聞
- 元URL:
- http://sankei.jp.msn.com/life/news/111003/trd11100318130017-n1.htm
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 味わいのある古材、大量の古いドア、新品の作業台…。古き良きアメリカと現在進行形のアメリカが、そのまま日本に持ち込まれている。そんな米国らしさを取り込んだインテリア作りに一役買っているのが、東京の「GALLUP(ギャラップ)門前仲町イースト・ショールーム」(東京都江東区)だ。米国の独自ルー
トを使って仕入れた本物ばかりだから納得がいく。
■昔ながらの看板も
富岡八幡宮の境内に入って右へ抜けると、ギャラップの門前仲町イースト・ショールームはすぐそこだ。和の世界から純粋なアメリカへの異空間を味わえる。天井が高く、「以前は材木店だったので高さ5メートルはある」とギャラップのジェネラルマネジャー、岩西剛さん(36)。4年目を迎えたイースト・ショール
ーム初代店長でもある。
ディキシーランドジャズが流れる店内は、塗料や飲料メーカーの派手な電飾や昔ながらの看板が掲げられ、いかにも米国のにおいが漂う。
【Room's】古き良きアメリカをそのまま持ってきたような雰囲気の店内。右端の緑っぽいセントルイス・パークベンチ(13万1250円)は実際に現地で使用されていたもの。左のテーブルに座っているのは人形=9月9日、東京都江東区富岡のGALLUPイースト・ショールーム
「木材をメーンにホームセンターで扱わないユニークなマテリアル(原材料)を世界中からそろえています」と岩西さん。古材、建材、塗料、雑貨、家具、タイル、金物と幅広く扱っているため、一度入っただけでは全体像がつかみにくい。
■100年たっている古材
「1回目は圧倒され『なんだこの木、汚いなあ』『あの塗料は何だ!?』と戸惑うでしょう。何回か足を運ぶことで塗料の違い、金具の使い方が分かってきて面白さを感じてもらえる」
店内に立てかけられた古材は「100年ぐらいたっている」と言うように、塗料がはがれ落ちたものも。牧場のフェンスに使われていた古材などそれぞれ歴史を抱える。「壁に張ったりテーブルを作ったり、家具にしたりと汎用(はんよう)性がある」という。
パインのような針葉樹系が大半だ。
「耐久性は広葉樹のほうがありますが、最近は不燃性が求められているので、薬を注入して燃えにくくするには針葉樹のほうが適しています」
【Room's】古き良きアメリカをそのまま持ってきたような雰囲気の店内。右端の緑っぽいセントルイス・パークベンチ(13万1250円)は実際に現地で使用されていたもの。左のテーブルに座っているのは人形=9月9日、東京都江東区富岡のGALLUPイースト・ショールーム
奧に目をやると、ドアの多さに圧倒される。東京と神奈川のギャラップ3店あわせて700点もある。米国各地の住宅などで30年から100年ほど前に使用されたドアを独自に入手したという。
こうしたドアは木材の頑丈さや費用の安さから、毎日売れる人気商品だ。購入者は試着室やスタッフルーム、トイレなどに使う飲食店やアパレル関連が多いが、自宅用に求める人も。
インテリアとしても活用できる。「奧に部屋がなくても壁にドアをつけてしまえば、人は部屋があるように想像するので、狭くても奥行きのある空間に見せることができる」。こうした遊び心が居住空間を豊かにするのだろう。
■宝探しの楽しさ
ビールやウイスキーの古めかしい箱も目につく。「アンティークは見ているだけではつまらない。もう一回使いましょうと提案しています。レコードや食べ物を入れたり、上蓋を取った箱をこちら側に向けて棚にしたりといろいろと工夫できます」
【Room's】古き良きアメリカをそのまま持ってきたような雰囲気の店内。右端の緑っぽいセントルイス・パークベンチ(13万1250円)は実際に現地で使用されていたもの。左のテーブルに座っているのは人形=9月9日、東京都江東区富岡のGALLUPイースト・ショールーム
顧客層は30代半ばから60代。岩西さんは「いろいろなものを見てきたうえで、こういった商品に価値があると分かってくる年齢」とみる。「ドアがストックされて何が良いのかと思う方がいるかもしれませんが、ドアを探す人にとっては、量があって重ねてあるほうが宝探しみたいでいい。箱もばかみたいにいっぱい買
ってくるのは、量がないと訴えかけないからです」
売り方のノウハウを語ってはいるが、「目を引くもの」というとらえ方をすれば、自室が映えるヒントにもなりそうだ。(文:市川雄二/撮影:古厩(ふるまや)正樹/SANKEI EXPRESS)
◇
GALLUPイースト・ショールーム
東京都江東区富岡2の4の4。営業時間:午前10時~午後7時(年末年始以外は無休)。(電)03・5639・9633
【Room's】全米各地から集められた古いドア(3万9900円~)=9月9日、東京都江東区富岡のGALLUPイースト・ショールーム
【Room's】アンティーク調の取っ手やフックなど金物も豊富=9月9日、東京都江東区富岡のGALLUPイースト・ショールーム
【Room's】30年から100年前の古材。白い木材(バーンサイディング・ホワイトペイント、1平方メートルにつき1万2390円~)は石灰と牛乳を混ぜて作った殺菌作用のあるペイントの名残という=9月9日、東京都江東区富岡のGALLUPイースト・ショールーム
【Room's】バロー・ブランドは米国で信頼性の高い作業台。上に木材を置いて切ったり、椅子として使用したりと用途は多い=東京都江東区富岡のGALLUPイースト・ショールーム
【Room's】椅子を宙にぶら下げて楽しい空間に=9月9日、東京都江東区富岡のGALLUPイースト・ショールーム
【Room's】塗料を扱う小屋。店内ではこうした異空間を数カ所設けている=9月9日、東京都江東区富岡のGALLUPイースト・ショールーム
【Room's】塗料小屋の中は、蜜蝋をベースにした英国製ブライワックス(左)や、木やプラスチックが鉄に見えるよう錆を発生させる米国製メタル・エフェクト(右奧)など盛りだくさん=9月9日、東京都江東区富岡のGALLUPイースト・ショールーム
【Room's】Ben_Brew_Beer(右下、1万6590円)などビールやウイスキー、コーラの古箱が並ぶ。ジェネラルマネジャーの岩西剛さんが米国で仕入れた。業者から「また箱男が来た」といわれるほど定期的に渡米している=9月9日、東京都江東区富岡のGALLUPイースト・ショールーム
【Room's】古き良きアメリカをそのまま持ってきたような雰囲気の店内。右端の緑っぽいセントルイス・パークベンチ(13万1250円)は実際に現地で使用されていたもの。左のテーブルに座っているのは人形=9月9日、東京都江東区富岡のGALLUPイースト・ショールーム
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