v10.0
- ID:
- 51740
- 年度
- 2011
- 月日:
- 0930
- 見出し:
- 復興願う ヒノキ表札
- 新聞・サイト名:
- 朝日新聞
- 元URL:
- http://mytown.asahi.com/nara/news.php?k_id=30000001109300002
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 吉野の若手、仮設で配布へ
震災の仮設住宅の入居者のため、吉野町の木材業の若手経営者グループが、「復興祈願」と書いた吉野産ヒノキの表札を1千枚作った。同町の金峯山寺の僧侶が毛筆で手書きして朱印を押したもので、仮設住宅を訪れて手渡すことにしている。
表札を作ったのは、吉野木材青壮年経営者協議会の垣本浩良会長(34)、林業の坂本好孝さん(43)、製材業の上垣輝幸さん(35)ら。約2年前に東京から事務所を移し、日本の歴史文化とデザインの新しいつながりを探求している同町在住のデザイナー、平野湟(こう)太郎さん(52)が発案した。
平野さんは「被災者の心を癒やしたい」という思いと「東日本に日本の木材を使った住宅が再建され、日本の美しい町並みを取り戻してほしい」という願いから、協議会に提案。協議会は被災地に義援金を送る活動をしてきたが、垣本さんは「私たちが生業(なりわい)としてきた木材を生かした支援ができない
のかとずっと考えてきた」、坂本さんは「吉野の木は約100年かけて育て、表札はその端材を使う。100年分の思いを届けたい」と共鳴した。
金峯山寺は「私たちができることは祈ること」(柳沢真悟副住職)と「復興祈願」の印を書くことを快諾。僧侶2人が4日がかりで筆を入れ、21日に柳沢副住職を導師に「復興祈願法要」を行った。
表札を配る場所は未定だが、協議会や平野さんらは有志を募って仮設住宅を一軒一軒訪れ、話をしながら手渡したいという。
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