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- ID:
- 49575
- 年度
- 2011
- 月日:
- 0128
- 見出し:
- 地元ヒノキでペルーの打楽器「カホン」
- 新聞・サイト名:
- 中日新聞
- 元URL:
- http://www.chunichi.co.jp/article/mie/20110127/CK2011012702000113.html
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 地元産のヒノキを使った木工品の製造販売を手掛ける大紀町錦の工房「K’s factory」が、ペルー発祥の打楽器カホンの製造販売を始めた。簡単な構造で手軽に演奏できるため、地元の授産施設で作業を分担してもらう予定で、福祉にも役立てるつもりだ。
工房は、地元の小規模授産施設で木工を教えていた越仮裕規さん(48)が妻の弘子さん(45)とともに営む。越仮さんは、子どものころから好きだった木工に専念しようと98年に工房を構えた。花柄のまな板やドアに飾るプレートなど、温かみのある木工品を道の駅などで販売している。
カホンは、スペイン語で箱を意味する民族楽器で、高さ50センチ、30センチ四方ほどの大きさが一般的。上に座ってたたいて音を出す。たたく場所で音色が違うのが特徴。プロアマの音楽家ばかりでなく、盆踊りの伴奏など幅広く使える楽器として、最近関心が高まっている。
越仮さんのカホン作りのきっかけは、松阪市を拠点に音楽活動をしているミュージシャン垣内章伸さんが、カホンの製造を玉城町の特別支援学校に依頼しているのを昨年知ったのがきっかけ。授産施設で働いた経験もあることから興味を持ち、垣内さんに話を聞き、自分でも挑戦することにした。
半年ほどかけ、音の鳴り方などを研究。通常は合板で作られることが多いが、ヒノキを用いることで温かみのある音に仕上がったという。表面には鮮やかな色で絵も描いた。越仮さんは「楽器作りによって地域に新たな産業を興したい」と張り切っている。
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