v10.0
- ID:
- 51200
- 年度
- 2011
- 月日:
- 0803
- 見出し:
- 杉に津波塩害 倒木深刻 宮城突出32ヘクタール
- 新聞・サイト名:
- 河北新報
- 元URL:
- http://www.kahoku.co.jp/news/2011/08/20110803t15002.htm
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 東日本大震災の津波で浸水し、葉が赤茶色に変わる塩害が生じている被災地の杉林で、枯死による倒木が目立っている。幹線道路や住宅などに近い場所も多く、関係者は対応に頭を痛めている。
宮城県南三陸町との境に近い宮城県気仙沼市本吉町二十一浜では、海沿いを走る国道45号のすぐ脇に高さ10メートル以上の杉林が続く。赤く変色した木々の一部は根元から倒れたり、傾いたりしている。車道側に倒れれば、次々と行き交う車にぶつかる恐れもある。
林野庁によると、震災による森林被害のうち、宮城県内の塩害は6月末時点で32ヘクタール。このうち南三陸町が14ヘクタールで約44%を占め、宮城県気仙沼市7ヘクタール、宮城県石巻市5ヘクタールと続く。津波被害の大きかった岩手県や福島県からは、大きな塩害被害の報告を受けていないとい
う。
南三陸町では津波で斜面がえぐり取られ、根がむき出しになっている杉林もある。南三陸森林組合は「危険な場所は依頼があれば伐採しているが、基本的には所有者の判断になる」と説明する。
宮城県は「被災した所有者が自己負担で伐採できる状況ではないだろうが、伐採などには所有者の同意が必要」(森林整備課)と説明。危険があっても、即座に対応するのは難しい状況だ。
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