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- ID:
- 50705
- >年度
- 2011
- >月日:
- 0609
- >見出し:
- 焼失山林 ドングリで復活
- >新聞・サイト名:
- 読売新聞
- >元URL:
- http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hyogo/news/20110609-OYT8T00009.htm
- >写真・動画など:
- 【写真】
- >記事内容
- 高砂市計画 児童ら協力 今秋開始
焼け跡が残る山の斜面(高砂市阿弥陀町で)
1月に高砂市で起きた大規模な山火事で焼失した山林を復活させようと、市は、幼稚園児や小中学生が山で拾ったドングリを育てて、再び山に戻して緑化する取り組み「どんぐりんぐ大作戦」を今秋に始める。市産業振興課は「緑化活動を通じて、子どもたちが地元の自然に愛着をもってもらうきっかけになれ
ば」と期待している。(今岡竜弥)
山火事は1月24日朝、同市阿弥陀町の鷹巣(たかのす)山(264メートル)山頂で発生。火は加古川、姫路両市にも広がって5日間燃え続け、約120ヘクタールの山林が焼失した。
例年なら、初夏にはナラやクヌギ、アカマツなどの葉で山は鮮やかな緑色に覆われるが、山火事で黒こげになった山肌があらわな状態。市民から山の復活を望む声が多く寄せられたことから、市が市民と協力して緑化事業に取り組むことを決めた。
計画では、10月頃に子どもたちが、山で焼失を免れた木のドングリ約1500個を拾い集め、学校の花壇やグラウンドで育てる。1~2年かけて高さ約50センチほどに成長させてから、子どもたちの手で山に植えるという。成木になるには30年程度かかる見込みで、今後も継続して植樹を行うという。
事業名は、ドングリと、「拾う」「育てる」「植える」の循環を表す「リング(輪)」を合わせて命名した。市は今月末に、山林が焼失したエリアで、子どもでも登りやすく植樹しやすい場所の選定を始めるとともに、市内26の市立小中学校、幼稚園に参加を呼びかける。
市産業振興課は「黒こげになった山を見て、心を痛めている市民は多い。子どもたちには、人間の力で自然を再生させられることを学んでほしい」と話している。
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