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- ID:
- 50511
- >年度
- 2011
- >月日:
- 0518
- >見出し:
- 照葉樹林の価値を探る 綾町で21・22日サミット
- >新聞・サイト名:
- 朝日新聞
- >元URL:
- http://mytown.asahi.com/areanews/miyazaki/SEB201105190011.html
- >写真・動画など:
- なし
- >記事内容
- 日本最大級の照葉樹林が残る宮崎県綾町で21、22の両日、「国際照葉樹林サミットin綾」(同サミット実行委員会主催)が開かれる。研究者や環境団体が集まり、森林の保全や生物多様性、人と森が育んだ文化などについて意見を交わす。実行委は「身近な森の価値を見直す機会に」と参加を呼びか
けている。昨年も予定されたが、口蹄疫(こうていえき)発生を受けて仕切り直しとなったため、今回が初開催となる。
照葉樹林は、ヒマラヤ山麓(さんろく)のネパールから、東南アジア北部、中国南部を経て日本列島の南九州から東北地方沿岸部に分布する、シイやカシ、タブなどが優占する常緑広葉樹林。光沢のある葉が名前の由来だ。
サミット副実行委員長で、市民団体「てるはの森の会」代表の上野登さん(84)=宮崎大名誉教授=は「照葉樹林は、東アジアの基層文化だ」と話す。茶などの食文化や、養蚕、漆工芸は、照葉樹林帯の共通文化だという。県内の森林の60%を占めるスギやヒノキの人工林と比べ、生物の種類の多さ
も圧倒的だ。
21日は、こうした角度から照葉樹林の価値を探る。
綾町公民館で午前10時開会。大澤雅彦・マラヤ大教授(マレーシア)が世界の照葉樹林の現状について、中国科学院昆明植物研究所の魯元学准教授が、中国・雲南省の照葉樹林の利用について基調講演する。
午後は四つの分科会に分かれてパネルディスカッションする。国連教育科学文化機関(ユネスコ)のエコパーク登録を目指す綾町の取り組みなど、森林を生かした各地のまちづくりや、保全活動の現状などが報告される。親子で木工を楽しむ分科会もある。
22日は6コースに分かれて照葉樹林を散策する。こちらは既に定員に達しており、募集は締め切っている。
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