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- ID:
- 49068
- 年度
- 2010
- 月日:
- 1210
- 見出し:
- クスノキ再生へ、募金箱を設置 秋津野ガルテン
- 新聞・サイト名:
- 紀伊民報
- 元URL:
- http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/article.php?storyid=201898
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 和歌山県田辺市上秋津の「秋津野ガルテン」は、施設のシンボル的存在であるクスノキの再生に取り組む。枝が枯れるなど弱っているため、受賞が決まった「グリーンツーリズム大賞2010」(毎日新聞社主催)優秀賞の賞金20万円を基金として、樹勢を回復するための寄付を市民から募る。
クスノキは、いま施設がある場所に小学校が建てられた当時に植えられたもので、樹齢は100年近いとされる。グラウンドに植えられていたが、道路工事や施設建設に伴い、根の一部が切られ、歩道にコンクリートが張られるなどしたため、樹勢が弱り始めた。シロアリの被害もあったという。
樹木医にみてもらったところ、歩道のコンクリートをはがして土を入れ替えるなどすれば、樹勢が回復する可能性もあるという。再生のための工事には年末から入る予定。目標にしている金額は50万円で、近く、施設や農産物直売所「きてら」などに募金箱を設置することを考えている。
玉井常貴副社長は「このまま放っておくと枯れる可能性があるので受賞をきっかけに取り組むことにした。やれるだけのことはしたい。地域の皆さんや卒業生など思い入れのある人の協力を呼び掛けていきたい」と話している。
グリーンツーリズム大賞優秀賞に
「秋津野ガルテン」を運営する農業法人「秋津野」(楠本健治社長)は、グリーンツーリズムや農林漁業体験学習などを通して成功している活動を顕彰する「グリーンツーリズム大賞2010」の大賞に次ぐ優秀賞に選ばれた。9日に東京都内で賞の贈呈式があった。
秋津野ガルテンは2008年11月、旧上秋津小学校の校舎を生かしてオープンした農業体験宿泊施設。地域内外の人が出資する秋津野が運営する。都市と農村の交流を目指した施設で、地元食材を使った農家レストランや菓子作りの体験工房がある。
遊休農地をガルテンが借り受けて市民農園として再整備して貸し出したり、ミカンの木を貸し出すオーナー樹制度を設けたりもしている。パートを含めた雇用は約70人。施設の年間の交流人口は約6万人になるという。その取り組みは、全国的にも注目を集め、視察が相次いでいる。
楠本社長は「何とか地方を活性化したいという思いで始めた取り組みが実を結びつつあり、その取り組みが評価されたことはうれしい。今後もさらに活動を盛り上げていきたい」と受賞を喜んでいる。
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