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- ID:
- 49048
- 年度
- 2010
- 月日:
- 1209
- 見出し:
- イヌマキ:ケブカトラカミキリが食い荒らす 温暖化影響?「県の木」受難
- 新聞・サイト名:
- 毎日新聞
- 元URL:
- http://mainichi.jp/area/chiba/news/20101208ddlk12040097000c.html
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
-
昨年ごろから主産地の匝瑳で
「県の木」で庭木や生け垣として好まれるイヌマキをケブカトラカミキリが食い荒らす被害が、昨年ごろから主産地の匝瑳市内で目立っている。同市は県の補助を得て冬季の被害木伐採など防除に懸命だ。このカミキリは本来、九州など南国に生息し、関係者は「地球温暖化の影響か」と頭を悩ませている
。
ケブカトラカミキリは体長1センチ前後の在来種で、屋久島や種子島、四国、九州に分布するとされてきた。ところが、08年に匝瑳市内で生息が確認され、昨年は隣の横芝光町でも被害が見つかった。
県農林総合研究センターによると、木の中でもイヌマキとナギにのみ寄生し、春に成虫が樹皮内に卵を産み付け、幼虫が内部を食い荒らす。さなぎとなり越冬後、羽化した成虫が外に出てくる穴以外、外観からは被害が分かりにくいという。
植木畑や民家の生け垣が枯死し、神社の幹回り1メートルの大木が食い荒らされるケースも。成虫の飛行距離は最大でも1キロ程度と短く、他の地域から寄生木が持ち込まれ繁殖した可能性が高いという。
匝瑳市は国内有数のイヌマキの産地で、農家など植木組合員は138人。市は昨年度、緊急防除事業(388万円)で被害木182本を伐採。今年度も同事業(791万円)で同344本を伐採・破砕処分する。植木農家も春季の消毒殺虫など自衛策に追われている。
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