v10.0
- ID:
- 48627
- 年度
- 2010
- 月日:
- 1110
- 見出し:
- 「現代の名工」に150人
- 新聞・サイト名:
- NHKニュース
- 元URL:
- http://www.nhk.or.jp/news/html/20101109/t10015123071000.html
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
-
伝統工芸から最先端の工業技術まで、ものづくりで特に優れた技能を持つ、ことしの「現代の名工」に、全国から150人が選ばれました。
「現代の名工」は、優れたものづくりの技術を多くの人に知ってもらい受け継いでいこうと、厚生労働省が特に優れた技能を持つ職人や技術者を毎年、表彰しています。このうち、日本料理の料理人、田村隆さん(52)は、東京・築地の料亭に生まれ、大学を卒業した22歳から料理人を志しました。食材をむだ
にしないという祖父や父からの伝統を受け継ぎつつ、季節の食材をふんだんに取り入れて、見た目でも楽しむことができる料理づくりを追求してきました。さらに、日本料理を気軽に楽しめるよう、テレビ番組への出演や本の出版に精力的に取り組むほか、全国の調理師学校などで講師も務めています。田村さ
んは「祖父の代からの教えを守って、精いっぱい取り組んできた結果が受賞につながったと思う。今後も日本料理の魅力を幅広く伝えていきたい」と話しています。また、京都市の宮大工、平良次さん(63)は、21歳で京都の建設会社に入ったあと、40年以上にわたって全国各地の寺や神社で文化財の修復
に携わり、平成16年には京都市東山区の清水寺の舞台の床板を取り替える工事で棟りょうを務めました。宮大工は、くぎを使わずに木材を組み合わせて固定しますが、平さんは、加工する際に木材を切ったり組み合わせたりする技術に特に優れていることが高く評価されました。平さんは「何百年も続く文
化財に宮大工がかかわるのはほんの一瞬だが、施工のしかたによって寿命が大きく変わるので緊張感がある。作業を積み重ねることで完成に近づいていくものづくりの楽しさを、若い人たちに知ってもらいたい」と話していました。「現代の名工」の表彰式は、10日、東京・港区の明治記念館で行われます。
..