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- ID:
- 48344
- 年度
- 2010
- 月日:
- 1025
- 見出し:
- 外来種の被害総額、年110兆円 IUCNが報告
- 新聞・サイト名:
- 日本経済新聞
- 元URL:
- http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819695E0E6E2E2838DE0E6E3E2E0E2E3E29180EAE2E2E2;at=DGXZZO0195579008122009000000
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 外来種による全世界の被害総額は推定で年間1兆4千億ドル(約110兆円)に達するとの報告書を、国際自然保護連合(IUCN)が24日までにまとめた。農業や森林業、観光業などに影響を与え、損害額はグローバル経済の5%に相当すると指摘。外来種が固有種を駆逐し、生態系の豊かさが損なわれ
ている現在の被害の大きさが示された。
ビクトリア湖で大量に繁殖しているホテイアオイ(サラ・マッケインさん撮影、IUCN提供)=共同
生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)で公表した。報告書では生態系が被害を受ける二大要因として地球温暖化とともに、外来種の拡大を指摘した。ウガンダなどのビクトリア湖ではホテイアオイの大量繁殖が問題となっている。
具体的にはインドネシアでコーヒーの木の実を食べる外来種により年15~20%の収穫量の損失が発生。タヒチでは外来種で40~50種の地域固有の植物が危機にある。
地球温暖化により外来種の生息域が広がり、感染病の影響が拡大していることも紹介。吸血昆虫が家畜に伝染させる「ブルータング(青舌病)」が欧州で広がり、対策費として2007年に2億ドルの費用がかかった。
日本の外来種としては、ブラックバスが代表的。最近ではアライグマによる被害が話題になった。国内では小笠原諸島でトカゲの一種「グリーンアノール」や、沖縄県では「ジャワマングース」などで外来種対策が進められている。
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